課題研究

活動報告

令和5年度 課題研究発表会 【2年数理科学科「課題研究」】

令和6年2月1日(木)、数理科学科2年生が約1年間かけて取り組んできた課題研究の発表会が行われました。課題研究では理科と数学の分野で日常の中で興味を持ったテーマについて研究をしてきました。

 【令和5年度 課題研究テーマ一覧】                   
 1班(生物)  花粉管の伸長                   
 2班(化学)  おばあちゃんの豆知識 ~果物で塩素除去~     
 3班(化学)  中性電解液を用いた燃料電池の可能性        
 4班(物理)  S・Phoneの開発 ~糸電話の可能性を信じて~   
 5班(数学)  大仏 西日本世界遺産の旅~P対NP問題との関連性~  

 班の発表終了ごとに設けられている『質疑応答』の時間では、他の班員(2年生)だけでなく、聴講していた1年生や本校の先生方からの質問も多くあり、非常に活発な活動となりました。

 そして最後には、今年度も 指導助言としてお招きしました 国立大学法人福島大学 共生システム理工学類 中川和重 准教授同福島大学 食農学類 渡部潤 准教授 より指導助言をいただきました。 

福島大学の中川先生からは、「発表までの準備は大変だっただろう。短い、限られた発表時間で学生が頑張っていたのはすばらしい。昨年と比べて、研究内容ががらっと変わっていて驚いた。数学の立場からすると100万ドル懸賞問題(P対NP問題)に学生から取り組んでいる様子は聞いていて楽しかった。高校生ならではの発想を忘れないでほしい。そして、『動機を説明し、やりたいことを進める、その結果自分の問題がどのくらい解決できたか』も考えられるとよりよくなるだろう。」と評価・アドバイスをいただきました。

 

また、渡部先生からは「全体的にすばらしい発表でした。身近で観察していることが最新の科学とつながっていることを実感して欲しい。例えば、花粉管の研究について発表にあったが、現在では、花粉管の伸びは卵細胞に誘引する物質があることがわかったり、逆に花粉管が誘引物質をどのように検知しているというわかったりしている。このように身近に見ている現象は最新の科学とつながっていることから、見ている現象の奥深さを感じて欲しい。また、仮説の立て方については、『ある』ことを証明することは一つの例を見つければよいが『ない』ことを証明することは非常に難しい。特に生物の分野では『~がない』という仮説を証明することはあまりない。『~がある』と仮説をたてて研究していく。ということも今後考慮するといいだろう。」等の評価・アドバイスをいただきました。

学校長からは「このような、『研究に対する計画力・実践力・報告書の作成する力』だけでなく『プレゼンテーションの能力』、『質問に対する応答力』、『新しいことへの創造性』を身につけたと実感できるすばらしい会でした。今後この経験を活かし、進路実現だけでなくその後の人生においても活かしていけるような価値のあるものと感じました。」と講評いただきました。

発表した生徒からは「本当に大変だったけど、やって良かった。」「最後の方になってやっと面白くなってきたが、やり切れなかった(実験の時間が足りなかった)のが残念」「うまく発表できなかった」などの感想や、聴講した1年生からは「発表の仕方がわかりやすくすばらしいものだった」「面白い発表ばかりだが、来年は自分たちが実践するが不安になった」「もっと質問したかった」などの感想がありました。

発表の様子

 1班                        2班

 3班                         4班

 5班 

 

 最優秀班 2班     優秀班  5班  となりました。